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憲法改正はなぜ難しい?高市首相の「時は来た」発言で与野党の溝が深まった理由をわかりやすく解説

憲法改正はなぜ難しい?高市首相の「時は来た」発言で与野党の溝が深まった理由をわかりやすく解説
seiji.tokyo 編集部
読了 約6分(約2,119字)
📰 引用元:朝日新聞※元記事は報道機関の都合により削除される場合があります

2025年、高市早苗首相が自民党大会で「憲法改正の時は来た」と宣言しました。しかし、その発言が逆に改憲への道を遠ざける結果を招いているとの見方が出ています。なぜそうなるのか、国会の仕組みも含めてわかりやすく解説します。

そもそも「憲法改正」って何が必要なの?

憲法を改正するには、国会での「発議(はつぎ)」と国民投票という2つのステップが必要です。発議とは、国会が「この内容で改正しましょう」と正式に提案することです。

この発議を行うためには、衆議院(下院)と参議院(上院)のそれぞれで、議員全体の3分の2以上が賛成しなければなりません。これは過半数(半分以上)よりも高いハードルで、より多くの議員の合意が必要になります。

現在、自民党は衆議院では単独で3分の2を超える議席を持っています。一方、参議院では与党だけでは3分の2に届かず、野党の協力が不可欠な「少数与党」の状態です。つまり、参議院では野党を説得して賛成してもらわなければ、改憲の発議すらできない状況にあります。

首相の「時は来た」発言、なぜ逆効果?

高市首相は2026年4月12日の自民党大会で、「時は来た。改正の発議にめどが立った状態で来年の党大会を迎えたい」と力強く宣言しました。

この発言自体は自民党内を鼓舞(元気づける)するものでしたが、国会内では違う反応を呼びました。改憲に賛成してもらわなければならない野党側からすると、「もう決まったかのような言い方をされている」と感じ、協力する意欲が下がってしまったのです。

憲法改正のような大きなテーマは、与野党がじっくり話し合いながら少しずつ合意をつくっていくプロセスが大切とされています。一方的に「やる」と宣言されると、話し合いのテーブルにつく気持ちが失われやすくなります。15日の参院憲法審査会でも、野党側から批判の声が相次ぎ、議論の雰囲気が硬くなりました。

衆議院と参議院で自民党の対応が違うのはなぜ?

同じ自民党なのに、衆議院と参議院で態度が違うのはなぜでしょうか。それは「議席の数」という現実問題があるからです。

衆議院では自民党が「巨大与党」として強い力を持っており、9日の憲法審査会で「条文起草委員会(そくぶんきそうかきいんかい)」の設置を主張しました。条文起草委員会とは、実際に憲法改正の文章を書く専門チームのことです。

ところが参議院の15日の審査会では、同じ要求をしませんでした。参議院では「少数与党」として野党の協力が必要なため、強引に進めると逆効果になると判断したのです。また、参議院の憲法審査会の運営を取り仕切る「会長」ポストを立憲民主党が持っているため、議事の進め方にも制約があります。同じ政党でも、置かれた状況によって戦略を変えていることがわかります。

自民党と維新の「約束」はどうなる?

自民党と日本維新の会は、連立政権の合意書の中に「起草委員会の常設(じょうせつ)」を明記しています。常設とは「期間限定ではなく、いつでも動ける状態で設置しておく」という意味です。

しかし今回の参院憲法審査会では、自民党の代表はこの約束に触れませんでした。維新との関係を保ちながらも、参院での野党との協力関係を壊さないよう、バランスを取った発言にとどめたと見られています。

連立合意という約束事と、参院での現実的な議会運営、どちらを優先するかというジレンマ(板挟みの状態)が見え隠れしています。自民党にとって、改憲を推進したい気持ちと、そのための合意形成という地道な作業の間で、難しい舵取りが続いています。

背景・経緯

日本国憲法は1947年に施行されて以来、一度も改正されたことがありません。自民党は長年、憲法9条への自衛隊の明記など4つのテーマを中心に改憲を訴えてきました。改憲には国会の発議(衆参それぞれ3分の2以上の賛成)と、その後の国民投票で過半数の賛成が必要です。近年、参院で与党が3分の2を確保できない状況が続いており、野党との合意形成が改憲実現のカギとなっています。憲法審査会は与野党が改憲テーマを議論する専門の委員会です。

今後の展開予想

参院での野党協力を得られるかが最大の焦点です。シナリオとしては、①与野党が粘り強く議論を続けて一部テーマで合意に至るケース、②首相発言の影響で野党が強硬姿勢を維持し、議論が停滞するケース、③次の参院選(2025年夏予定)の結果によって議席バランスが変わり、状況が大きく動くケースなどが考えられます。

まとめ

憲法改正は「3分の2」という高いハードルがあるため、与野党の丁寧な合意形成が欠かせません。首相発言の影響も含め、今後の参院での議論の行方が注目されます。

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参照元:朝日新聞

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